DSPeaker Anti-Mode 2.0 Dual Core
自動音場補正プロセッサー
音場補正手順
~基本的な操作手順~
1.本体をシステムに設置する。
2.付属のマイクロフォンを本体に接続する。
3.マイクロフォンをリスニング位置に設置する。
4.Typical(標準)モードでキャリブレーションを開始する。
完了!
基本的には以上で音場補正は完了し、すぐに補正後の音楽を聴くことができます。
大変簡単です。
※キャリブレーションにかかる時間は約8分弱。
画像は本体にある、大変視認性の高いディスプレイです。
キャリブレーションを実行すると、その結果が赤と黒の二つのグラフで表示されます。
グラフ右側の縦線はリミット周波数で、それ以下の周波数が補正されており、それ以上の周波数は補正されません。
Typicalモードでのリミット周波数は自動的に最適な周波数が設定されます。
この画像の様なグラフであれば、通常は他に何もする必要はありません。
さらなる調整方法
Anti-Mode 2.0 Dual Coreには、より良い補正結果を得るためのツールがいくつか用意されています。
それらを使用し調整してみます。
※基本的には上記のTypicalの設定による補正で十分な結果が得られるように、部屋の音環境を整えることが先決です。
それでも良い結果が得られなかった際に、こちらの方法をお試しください。
まずTypicalモードにて、音響特性の良くない部屋でキャリブレーションを行いました。
スピーカーも低域の出ないものを使用しています。
その結果はこの様になりました。
補正後の音は、70~110Hz付近の特性が整ったことで、低域のモワつきが無くなり、しっかりしたセンターならびに左右の定位が得られるようになります。
50Hz以下はある程度持ち上がっていますが、これは研究結果から音質を損なうことの無い程度の補正がなされています。 いきなり無理やり特性をフラットにしてしまうことはしません。
65Hz付近の大きな落ち込みも同様です。
次に、リミット周波数の150Hzに向かって70Hzから右肩下がり気味になっていますので、この部分をできるだけフラットにしたいと思います。
そこで、より補正の設定が自由に行えるAdvancedモードでキャリブレーションを行ってみます。
Advancedモードでは、リミット周波数を80~500Hzの間で自由に設定することができます。
リミット周波数をTypicalモード時の150Hzよりも少し上げ、180Hzに設定しキャリブレーションを行った結果が下のグラフになります。
100~150Hzの特性が少し改善されました。
このように、リミット周波数を工夫することで、より良い補正を行うことができます。
さらに、より良い音にするためのもう1ステップを行ってみましょう。
補正結果では、リミット周波数の180Hzの前後で約6dBの段差があります。
ここも出来るだけフラットに補正したいと思います。
ここで注意することは、グラフに捕らわれすぎないことです。
必ず試聴しながら、適正な調整をしましょう。
この調整が必ずしも必要とは限りません。
Anti-Mode 2.0 Dual Coreには、リミット周波数以下の補正後の帯域特性をリフトアップする機能(Compensation)があります。
その機能を使用して、分かりやすくちょっと多めに5dB上げた結果が下のグラフです。
赤グラフが5dB上げる前、黒グラフが5dB上げた後です。
この様に全体がかなりフラットに整いました。
音は低域がかなりパワフルに、しかし暴れることなく整います。
実際には3dBも上げれば十分だったと思います。
さらにさらに、Anti-Mode 2.0 Dual CoreにはEQツールが用意されていますので、細かな特性の補正や音作りを行うことが可能です。
音場を整える目的のみに使用するもよし、お好みの音作りに使用することもよし、です。